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しっかり声を出して

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

いよいよ2007年がスタートしました。  
「今年の冬は暖かいですねー」巷に行き交う人々の会話です。時々寒い日もあり、北の国では吹雪が荒れ狂ったりもしているのですが、寒さは長続きせず、雪も少なく、あたたかい日が多いのです。なんとなく不安定な冬です。熊も冬眠できないようです。氷河はどんどん後退し、北極の氷も溶け出しています。

地球温暖化は、すべての生き物に予断をゆるさない緊張感を与えています。
私たちは、地球上の命(私たちの生活も含めて)を護るために、便利と経済性、効率ばかりを求めている生き方を考え直さなければならないときに来ています。それも緊急に!です。

こんなとき、爆弾を使って土地を破壊し、植物や動物を死に至らしめ、人間を殺し、生活を破壊するおろかな行為をやめようとしない大国の大統領がいます。やめないばかりか、さらに拡大しようとしています。そしてその路線に率先して乗っていこうとしている私たちの国の政治状況にも私たちは危機感を持っています。政治は、一体何のためにあるのでしょうか?  

本来政治は、より多くの人々がよりよく生きていけるために、力をあわせてそのシステムやその道をつけるために行われるものではないでしょうか。力のあるものが力を出して弱いものを助けるのが、その精神だと思います。安部総理大臣も言葉の上ではそれを否定してはいません。

しかし実態はどうでしょうか?「きみぃ!人生とは弱肉強食なんだよ!」かつて先輩の某氏から投げつけられた言葉が周りで踊っているような現実です。
弱いものいじめは、あらゆる場で横行しています。学校の専売特許ではありません。だからこそ、子どもの世界にそれが如実に現れてきているのでしょう。

「金さえ儲かれば人の命なんて!」と企業のモラルも地に落ちています。いまやモラルという言葉も死語にちかいですね。

でも私たちは自分の出来るところでちゃんと立つことが大切だと思います。
しっかり自分の足で立って、しっかり声を出して、心ある人々とつながって、現状を好いほうに変えていく必要があると思います。

当面は戦争をする国にしないこと。憲法九条を変えさせないように是非皆さんも力を発揮してください。  
今年は選挙の年です。よーく考えて、よろしくお願い致します。


2007.1.17初出
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背筋を伸ばして、ちゃんと声を出そう

 今年の夏も猛暑が続いている。ここ数年異常気象といわれ続け、地球温暖化の影響だということも明白になりつつある。今年の気象状況、災害の実情を見れば、もう世界中の誰もがそのことを自分の身体で実感しているのではないだろうか。

 しかしその異常を頑として認めないやからもいる。異常をくい止めるべく対策を講ずることをかたくなに拒否する勢力も在る。怖いのは、異常が日常になると、普通が分からなくなってくるということだ。

 異常なのは気象だけではない。私たちの日常に起こっている様々な現象がとてもおかしくなってきている。異常が普通になると普通が異常に見えてくるのも、長い歴史の示す事実である。

 あの9.11以来、アメリカは、戦争を仕掛けることが普通になってしまった。それも一方的に「正義」の御旗をうちたてて、他国へ侵攻し、ほぼ無差別に一般人を殺戮しまくるという状況が日常になってしまっている。あのアフガニスタンでもイラクでも今でも戦闘は続いている。状況は少しも良くなっていない。そして今又イスラエルのレバノン侵攻が激しさを増し、多くの一般人たちが殺されていることをわたしたちは心を痛めながらなすすべも無く見ている。

 国連の人権委員会がこの問題を討議するとのことだが、大国アメリカがイスラエルに停戦を呼びかけることに反対しているということで、国連の決議の有効性が懸念されている。

 この夏は、暑い夏である。あの暑い敗戦の日を思い出させる夏である。灼熱地獄に焼かれた原爆の恐ろしさ悲惨さを思い出させる夏である。だからこの世界から戦争をなくしたいと切に思う夏でもある。

 だんだん「物言えば唇寒し」の時代に入りつつあるのをみんな感じているのではないだろうか。
メディアも大事なことをちゃんと伝えなくなっている。気が付いたら実に周りが大変なことになってしまっているということが、わたしたちの暮らしの中で起こっている。

 背筋を伸ばして、ちゃんと声を出して自己を表現することの大切さをますます実感している。

 声を出すことは、自分の尊厳を護ることであり、人の命を護ることにつながると言うことを是非しっかりと受け止めて、この夏もボイストレーニングに励んでいただきたいと思います。

 
2006.8.10初出

本当の世界平和のために

8月のコラムは夏休みでお休みしてしまいました。

今年の夏は、特別暑く、気温も30度を越す真夏日の連続で、もうかなり疲れ気味ですね。その上オリンピックという大イベントもあって、連日睡眠不足となり、興奮して疲れてふうふう言っているうちに9月に突入、また何時ものスケジュールに追われる日々となってしまいました。

台風16号の被害は日本を縦断する格好となり、被害にあわれた方々は本当に大変なことと思います。お見舞い申し上げます。

わがままな人間の傲慢さによってもたらされた地球の温暖化が、明らかに日本を取り巻く気象条件も変えているのだと思います。
これからの私たちの生活は、いつも地球規模の平和と安全を考えて行かねばならないと思いますが、自国の、または自分の利益のみ優先している巨大な権力を持った一部の人々が、地球に生きる生物や、世界中の人々を危険にさらしているこの現状を、私たちは声を大にして止めさせ、変えていくように、世界中の心ある人々と連帯し、力をあわせなければならないと思います。

戦争をやめさせ、戦争の無い地球にするためにも、日本は世界に誇れる憲法9条を捨ててはなりません。日本の憲法9条こそこれからの世界の向かうべき方向を指し示しているものだと思います。
この戦争を放棄している憲法を世界の人達も歓迎して注目しています。
世界中を戦争に巻き込もうとしている、そのことによって莫大な利益を手にしようとしている一部の人達が、9条が邪魔だ、早く無くせと迫っているのです。

私たちはそのようなものに惑わされず、憲法9条を守り、本当の世界平和を手にするために、しっかりと声を上げてゆきましょう。

 
2004.9.1初出

イラクの少女  ~  みやざきあやこ

黒い瞳を大きく開けて
真っ直ぐ こちらを見ているイラクの少女
彼女の肩には 銃弾に打たれた傷がふたつ
いたいたしく 口をあけている。
彼女の目は 涙に溢れてはいない
歯を食いしばっているその目の奥に 怒りの炎がゆらめき
まっすぐ わたしたちに問いかけてくる
「なぜなの! なぜこんなめにあわなければならないの!」

彼女はまだわずか4歳
ファルージャで家族と幸せに暮らしていた
米軍がファルージャを包囲し、空爆が始まったとき
一家6人は車に乗って 街の外へ避難しようと走り出した 

ひとりも逃してなるものか!
米海兵隊は 車めがけて発砲、たくさんの銃が火を噴き
あっという間に、
お父さんも お母さんも 兄弟たちも
彼女ひとりを残して みんな 死んでしまった
ひと声も 彼女を呼ぶひまも なく

彼女は目を閉じることが出来ない
その目の中は 目の前で倒れた おとうさんとおかあさんと 兄弟たちでいっぱい
涙で流しだすことも出来ない
目の中に 焼きついてしまったから
声をあげて泣き叫ぶことも出来ない
撃たれた痛みも感じないほど
こころが 凍り付いてしまったから

大きく見開かれた黒い瞳は
悲しみと怒りの炎をゆらめかせて
するどく わたしたちに 問い掛けてくる
「なぜなの! だれなの! なぜなの! だれなの!
わたしたちをこんなに苦しめるのは!」
今日もまた孤児が増えた
命をかけて孤児たちを救おうと出かけた人を 反日分子などと呼び
傷ついた孤児たちを次々に生み出すことへの援助を 人道支援と呼ぶ
子供たちを殺し孤児にする手助けのために大量の血税を使い
苦しむ人々や子供たちを救おうとした日本人のためにはお金を出し惜しむ
こういう人たちが愛国者だ なんて!

人道とは何か!
これまで多くの権力者は 「そこのけそこのけオレ様が通る」と
オレ様 の通る道を 人道 と呼び
その 人道 の露払いを 人道支援 と言ってきたのではないか
そして今も変わらず ね 小泉さん

イラクで人質となって解放された3人と2人の日本人たちは
本当の「ひとのみち=人道」とはいかなるものかを世界に問いかけた
あのイラクの少女の目線で

今もあの黒い大きな瞳は問い続ける
「なぜなの! だれなの! いつまでくるしめれば気がすむの!」と

今日も砂漠には 赤い月が昇る。

*2004年4月20日の朝日新聞夕刊に載ったイラクの少女の写真を見て
日本ジャーナリスト会議 宮崎絢子

2004.5.2初出
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2022年2/23(水)笹塚教室は
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プロフィール

彩声

Author:彩声
宮崎絢子


株式会社 彩声
代表取締役社長

ボイスコンサルタント

元テレビ東京アナウンサー。
現役時代は報道番組の司会やプロデューサーとしても活躍。
定年退職後、ミヤザキ式ボイストレーニングを構築し、2000年に教室をオープン。
広く、声の重要性を伝えるために活動中。

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